ワールドクラス バイクトレーニング テクノロジー ”コンピュトレーナー”


Bicycle Training Technology for World Class Performance

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パワーメーターの活用1

インドアトレーナーであるコンピュトレーナーの他、アウトドアで使用できるSRMなどパワーメーターを使ったトレーニングにバイクトレーニングの変革を見ることができます。しかしながら、パワートレーニング(パワトレ)についての詳しい内容についてはあまり解説されていないのが現状です(少なくとも国内では)。

アメリカの元プロサイクリストであり、現在レベル1のサイクリングコーチでもあるHunter Allen(ハンター・アレン)と国際的に知られる運動生理学者であるDr. Andrew Coggan(アンドリュー・コギャン)が2006年に出した文献「Training and Racing with a Power Meter」がパワトレについて最も具体的にかつ実践的に述べられたものであることは、これをバイブルとする世界中のロードコーチ、トライアスロンコーチが認めるところです。

その中で紹介されているパワー(ワット)を用いたいくつかの指標のうち、NP(Normalized Power)、IF(Intensity Factor)、TSS(Training Stress Score)は、パワトレを実施する上で非常に有用な情報を知らせてくれます。コンピュトレーナー3Dの最新バージョン(ベータ版)ではこれらの指標をシミュレーションレース中に表示することができるようになり、より効果的なトレーニングを実践することができるようになりました。パワトレの世界標準を装備するようになったその一方で、コンピュトレーナー3Dプログラム自体が世界標準になったとさえ言えるでしょう。

● NPとは?〜Normalized Powerの略。シミュレーションレース中の急激な加速やペースダウンなどによって生じる極端なパワーの変化を取り除き、パワーがコンスタントに変化した状態に補正した値です。実際の生理的トレーニング強度を示すとされています。ただし、アウトドアでのパワー測定を想定したものであり、インドアトレーニングではほぼ平均パワーの値と大差ないようです(海外で「CyclingPeaks」のソフトウェアを使用しているCTユーザー向けに装填された機能です)。

● IFとは?〜Intensity Factorの略。シミュレーションレース中のパワー(NP)とATパワー([Functional Threshold Power]を[Options]の[Rider Information]の画面から入力することができます)の相対値を示します。これによりATパワーと比較してどのレベルでトレーニングを行っているかが把握できるので、ATパワーを用いたパワートレーニングを実施することができます。通常は、このIFの値によって、次のようなパワーゾーンによるトレーニングが実施できます。

     【ゾーン1】 0.84以下   イージーペースから有酸素的持久走ペース
     【ゾーン2】 0.85-0.90  テンポ走や有酸素的ロングインターバル、5時間以上(アイアンマンディスタンスなど)の距離走行時のペース
     【ゾーン3】 0.91-0.95  テンポ走や有酸素的ロングインターバル、2..5時間以上の距離走行時のペース
     【ゾーン4】 0.96-1.05  ATインターバルや2.5時間以下(40kmTTなどのオリンピックディスタンスなど)の距離走行時のペース
     【ゾーン5】 1.06-1.15  10分から30分間程度持続可能なインターバルやタイムトライアルのペース
     【ゾーン6】 1.16以上   5分間程度しか持続できないショートインターバルやスプリントでのペース

● TSSとは?〜Training Stress Scoreの略。IFにトレーニング時間をかけた数値のことで、強度と時間を統合したトレーニング負荷を示します。通常、トレーニング強度が高まるとトレーニング時間は自ずと短くなり、また逆にトレーニング時間が長くなるとトレーニング強度が低下します。また、トレーニング強度が低く、トレーニング時間が少ないとトレーニング効果は現れにくく、トレーニング強度が高いにもかかわらず長時間トレーニングを行うとオーバートレーニングに陥るリスクも発生します。つまり、TSSは総合的なトレーニング負荷を把握し、効率のよいトレーニング負荷を週単位、月単位で管理することに役立ちます。考え方は「TRIMP(Training Impulse):トリンプ」(心拍数とトレーニング時間で計算)に基づいています(「トリンプ」に関しては、「トライアスロン・ジャパン」2007年3月号連載「トライアスロン・サイエンス」(彦井著)に詳細が掲載されています)。

    TSS 
     150以下〜リカバリー
     150-300〜中程度のトレーニング負荷
     300-450〜高程度のトレーニング負荷。疲労が蓄積されるレベル
     450以上〜かなり高いトレーニング負荷で数日間〜数週間は疲労が残るレベル


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        文:彦井浩孝