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  トレーニングリサーチアーカイブ
      *このページに含まれる記事は、国内外の学術文献や弊社が実施した研究結果に基づき作成されたものです。
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        文:彦井浩孝


     コンピュトレーナーとSRMパワーメーターの比較

     目的:コンピュトレーナーとSRMパワーメーターで得られるデータを比較し、両者の互換性を検討すること

      方法:コンピュトレーナーのシミュレーションコース(距離15.2km・最大勾配7.5%)を実施し、その際、
          同時にSRMパワーメーターを用いてデータ(パワー、心拍数、ケイデンス)を収集し比較検討した。

      結果表1):レース結果 タイム30分18秒
            コンピュトレーナーで得られたデータ
                 平均スピード  30.1km/h
                 平均パワー   216.3ワット
                 平均心拍数   136.5拍/分
                 平均ケイデンス 85.7rpm
                 
             SRMパワーメーターで得られたデータ
                 平均パワー   227.9ワット
                 平均心拍数   136.1拍/分
                 平均ケイデンス 85.7rpm

             ・レース中のパワーを比較した図
             ・コンピュトレーナーとSRMで測定したパワーの相関関係を示した図
             ・コンピュトレーナーとSRMで測定したパワーとスピンスキャン・ナンバーの相関関係を示した図

      議論:コンピュトレーナーのシミュレーションコース(距離15.2km・最大勾配7.5%)を実施し、同時にSRMパワーメー
          ターを用いてデータ(スピード、パワー、ケイデンス)を収集し比較検討したところ、平均パワーで約11ワット
          の誤差が見られた(心拍数、ケイデンスについては大きな差は見られなかった)。

          しかしながら、レース中のパワーを比較した図に示されるように、レース中勾配の変化に応じて変化するパワー
          の増減に関してはコンピュトレーナーとSRMパワーメーターの間に目だった違いは見られず、全コースに
          渡ってほぼ同じ増減の傾向を示した。また、コンピュトレーナーとSRMで測定したパワーの相関関係を示した図
          にも示されているように両者のパワー測定値の間には正比例の関係が見られた。

          一方、コンピュトレーナーのスピンスキャン・ナンバーによるパワーの変化を見たところ、コンピュトレーナーとSRM
          パワーメーターのどちらで測定しても、スピンスキャン・ナンバーとパワーには正の相関関係が確認された。

      結論:コンピュトレーナーとSRMパワーメーターを比較した結果、パワーの測定値に5%程度のわずかな差が見られた。
          しかしながら、SRMパワーメーターの測定するクランクで発生したパワーがドライブトレイン(チェーンなど)を介する
          途中でロスしてしまい、結果として後輪に伝達される時にはパワーは自ずと減少してしまっている可能性が考えられる。
          したがって、コンピュトレーナーでは後輪に伝わるパワーを測定しているため、クランクで発生したパワーを測定する
          SRMパワーメーターの測定値と違いが見られることは十分に考えられる。これは、全体にわたってパワーの推移が
          両者とも同じ傾向にあったことからも推察される。

          一方で、コンピュトレーナーのスピンスキャン・ナンバーとパワーには正の相関関係が見られ、これはSRM、コンピュ
          トレーナーのどちらの機器で測定されたパワーでもスピンスキャンの数字が大きくなるほど高い値を示した。このこと
          から、スピンスキャンが改善されればパワーも自ずと高くなることが考えられる。

          以上のことから、コンピュトレーナーとSRMパワーメーターの間には非常に高い相関関係があることが考えられる。
          数値上の差は測定方法の違いによるものであり、これは一定の範囲内での差であるため、トレーニングを実施する上で
          はその差を考慮さえすれば、両者の数値をインドアとアウトドアで互換させながら有効利用できると考えられる。