
トレーニングリサーチアーカイブ
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文:彦井浩孝
コンピュトレーナーとPolarパワーキットの比較
目的:コンピュトレーナーとPolarパワーキットで得られるデータを比較し、両者の互換性を検討すること
方法:コンピュトレーナーのシミュレーションコース[Aliencropcircle_9.60.3dc](距離15.39km)を実施し、その際、
同時にPolarパワーキットを用いてデータ(スピード、パワー、ケイデンス)を収集し比較検討した。
結果:レース結果 タイム27分39秒
コンピュトレーナで得られたデータ
平均スピード 33.3km/h
平均パワー 234ワット
平均ケイデンス 88rpm
平均心拍数 140拍/分
Polarパワーキットで得られたデータ
平均スピード 34.1km/h
平均パワー 306ワット
平均ケイデンス 88rpm
レース中の15秒毎のスピードとパワーを比較した図
議論:コンピュトレーナーのシミュレーションコース[Aliencropcircle_9.60.3dc](距離15.39km)を実施し、同時に
Polarパワーキットを用いてデータ(スピード、パワー、ケイデンス)を収集し比較検討したところ、平均スピ
ードで0.8km/h、平均パワーで72ワットの誤差が見られた。特に、パワーの誤差が大きかった。ケイデン
スについては誤差は見られなかった。
平均スピードには差が見られたものの、図1に示されるように、レース中勾配の変化に応じて変化するスピ
ードの増減に関してはコンピュトレーナーとPolarパワーキットの間では目だった差は見られず、全コースに
渡ってほぼ同じ増減の傾向を示した。
一方、パワーに関しては、平均パワーにも大きな差が見られたように、図2でもレース中勾配の変化に応じ
てパワーも同様に変化するものの、コンピュトレーナーとPolarパワーキットの間では一貫して著しい差が見
られた。ただし、全コースに渡って両者ともほぼ同じ増減の傾向を示した。
結論:コンピュトレーナーとPolarパワーキットを比較した結果、スピードについてPolarパワーキットのほうが若干
高い数値を示す傾向にあった。これは、コンピュトレーナーが直接的に回転するホイールのスピードを計測
しているのに対し、Polarパワーキットではホイールの回転数とタイヤの周径に基づいて間接的に計測してい
るために誤差が生じたものと思われる。
一方、パワーに関しては、両者間で顕著な差が見られた。これは、スピードの場合と同様、Polarパワーキット
ではチェーンの張力から間接的にパワーを測定することから生じた誤差と考えられる。したがって、正確なパ
ワー測定に関しては注意を要するが、パワーの増減についての傾向は両者で一貫しているため、トレーニン
グ時におけるパワーの増減の目安とする場合においては有効であると思われる。
これらのことから、コンピュトレーナーとPolarパワーキットの間には数値の誤差こそあるものの、トレーニングを
実施する上での強度の目安としては高い互換性を示しており、したがって、インドアとアウトドアにおいて、それ
ぞれを有効活用することによって、その高い相乗効果を得られることが期待される。